ノウム・プム

こーさんのお母さんと、こーさんの妹一家は
1キロくらい離れたところにすんでいるのですが、
こーさんのお母さんは二日に一回は自転車で赤土をこいで、訪ねてきてくれます。

孫に会いに、そして普段日本にすんでいる息子家族がなにか不便をしてないか心配して。

こーさんのお母さんは0歳のきりをだっこしながら、おてんば娘きうと遊んでくれる。言葉は通じてないけども二人の間に愛があるのを感じる。そしてきうはおばあちゃんが
優しいのをいいことに、おばあちゃんにタックルしたり首に捕まったり甘えまくりだ。

きりはハンモックに寝かされて、おばあちゃんが子守唄を歌いながらハンモックを揺らしてもらい、寝るようになった。カンボジア語の子守唄は心地よい。
おばあちゃんという人は孫にとっては大きな大きな包み込むお花のようだ。

今日私はお母さんにノウム・プムの作り方を教わった。
ノウム・プムは米粉のワッフル。
本当は膨らますために、生地を一度発酵させたものを新しい生地につぎたして作るらしいが私はいんちきして日本からベーキングパウダーを持ってきたのでそれを渡したら、これは便利と言っていた。
米粉をひいたりココナッツをけずってしぼったり、いずれにしろ村で作るお菓子というのは手間がかかるものだ。

こーさんが幼い頃、お母さんは毎朝ノウム・プムを焼いて村の小学校で売って生計の足しにしたそう。
炭火の上で次々と慣れた手つきでノウム・プムが焼き上がっていく。



きうはお皿をもって焼き上がったばかりのノウム・プムをもらうべくぴったり後ろにたっている。
できたノウム・プムはふわふわして甘くて軽くて、いくらでも食べられちゃいそうな優しい味だった